起業時の資金で悩む人が多い具体的状況
起業はしたいけれど、少し考えただけでも多額の費用がかかりそうだ。
起業時の資金をどうすればいいのか悩むことはないですか?
事業の立ち上げに必要な資金として、例えばプログラマーを雇わないといけないし、オフィスも必要、パソコンなども買わないといけない、机やイスだって必要です。
このように起業時には大変多くの資金が必要となります。
逆に売り上げはまだこの段階ではゼロなのです。
【目指すべき】悩みの無い状況
では、このような多額の資金がかかる深刻な状況の中で、どうった状況を目指すことが健全な起業につながるでしょうか?
目指す状況その1
起業時の資金の心配がいらなくなる。
これは理想的ですよね、先ほど、事業立ち上げにたくさんの資金が必要と書いたばかりではありますが、もし事業の立ち上げに資金がかからないのであれば、資金に関する悩みそのものが発生することはありません。
目指す状況その2
生活そのものがズタボロになるリスクがない状況
起業にリスクはつきものといいますが、そのリスクが最大化した場合であっても、なお、自分の生活はやっていける状態があれば、またしばらくの準備期間を経て再チャレンジも出来るのですから安心です。
それでは、こういった理想的な状況を作り出すのに、どうすればいいのでしょうか?
2つのルールが考えられますが、それを次の章で説明して参りましょう。
解決するための2つのルール
資金のかからない事業に絞って始めること
(お金のかかる事業はそもそも手を出さないこと)
手持ちのお金の範囲で立ち上げ出来る事業しかやらない訳ですから、他から資金を調達する必要すら無くなる訳です。
思い描く理想郷にはまだまだ足りないかもしれませんが、起業の第一歩はこういった着実に地に足が着いた事業から始めるのがおすすめです。
そして、この最初の事業がうまくいけば、次はより大きな事業にシフトしていけばいいのです。
1.5年分ほどの生活資金は確保すること。
だいたいは0.5年分の生活資金しか用意してなくて失敗する
事業資金についてはルール1で説明しました。そもそも手持ちの範囲で出来る事業に絞ったとしても、事業が立ち上がるまでの間の日々の生活はある訳ですから、その生活資金はきちんと確保しておかなければなりません。
生活資金とは、自宅の家賃や食費、水道光熱費などなどです。どうしても日々生活していく上でこういった費用は発生してしまいます。
そして、起業時になぜか6か月分の生活費だけを準備して始める人が多いのですが、自分の経験上、事業が軌道に乗ってくるのに1年くらいはかかります。
そのため、生活資金としても、出来れば1.5年分くらいは用意して始めたいものです。
ここで、注意点ですが、現時点で現金で1.5年分(普通は300万円くらい?)の資金があればいいのですが、そんなに無いという方も大丈夫です。
その方法はというと、日中は他の会社で働くことです。
僕も、正社員を辞めて、日中は派遣社員で時給1750円、4か月目から1950円もらいながら働いて、17時に仕事が終わってから自分の事業の仕事を行いました。
そのおかげで、最初に取り組んだステップメール配信スタンド事業が失敗しても特に困るといったことはなく、すぐに次の事業に取り組むことが出来ました。
現時点で仕事をお持ちの方であれば、少なくとも月10万円ほどでも事業収益が得られるようになるまでは退職を思いとどまってもいいのではないかと思います。
資金調達の選択肢
前章で、最初のスタートアップ時には資金がさほど必要でない事業に絞って取り組むという話をしました。
この章では、その少しあとで、事業開始後で少しだけ売上が上がってきた段階で、どういう資金調達をするのかを解説したいと思います。
資金調達のパターンはいくつもありえますが、主に以下の7つかと思います。
銀行から借りる
たぶん無理です。事業の立ち上げ後、多少の売上が上がった程度では貸してくれません。また連帯保証人にならないといけませんので、何かあった時のリスクもかぶらざるを得なくなります。
助成金 ← 難しいがやってみる価値はあり
返す必要がないことから、結構オススメではあります。ただ、助成金という響きの割に次の2つの点でかなりもらいづらいものとなっています。
その1つ目は、手続きの煩雑さがあります。とにかく助成金の申請書類はややこしいです。会社概要や何のために資金が必要かなどを細かく紙に書いていかないといけません。起業の忙しい時にそういったペーパーワークで時間を取られるのは厳しいものがあります。
その2つ目は、適用条件が厳しいことです。ただ、100万円あげますといった緩いものではなく、通常は何かしらの備品を購入した場合に、その半額を助成しますよとか、人を雇った場合に3か月間、給与の3分の1を助成しますよといった条件がついています。
起業時で資金の無い段階で、あまり物を買ったり、人を雇ったりする余裕はないはずです。
会社の給与 ← 安心感が違う、自分は派遣社員
前章で少し書きましたが、毎月の給与も事業資金として調達していると考えれば、こんな安定収益はありません。生活コストをまかなえるので、極端な話、いつまでも起業した事業がうまく立ち上がらなくても生活に困ることはないということになります。
もちろん、背水の陣がいいとかいう話も理解出来ますが、根性論ではなく、確率論として安全策を取った方がいいと考えます。
クラウドファンディング ← やってみる価値はあり
あまり多額にならない傾向にありますが、とりあえず自分のモチベーションを維持するという意味でも、クラウドファンディングサイトに登録し、資金募集してみるのはありかと思います。ただ、何度も出来るものでもありませんし、メインにはなりえないと思います。
キャッシングローンなど ← 絶対ダメ
クレジットカードのキャッシングなど、簡単に現金が手に入りますが、金利は18%程度とかなり高く設定されています。
個人で、数週間借りる程度の話であれば分かりますが、うまく軌道に乗るか分からない事業資金に回すのはリスクが大きすぎます。
アフィリエイトなど ← web副業もいい
これから起業しようという段階で、アフィリエイトを始めると、時間をそればかりに取られてしまって、肝心の起業がうまくいかないといったことにもなりかねません。
ただ、既に以前にやっていたアフィリエイトサイトがあるなどで、継続的に収益が入っているような場合は、何もそのサイトを閉鎖する必要はなくて、メンテナンスは施して行けば継続的な収益につながります。
ベンチャーキャピタル ← 相手にしてくれない、自分もそうだった
ベンチャーキャピタルに事業計画などを持ち込んで、出資をお願いするパターンも考えられます。これは、僕もやりました。
東京駅近くのベンチャーキャピタルに電話して、アポイント取り付けて、勇んで事業計画を持って行きました。ひょっとしたら1億くらい出しますって話になるんじゃないかという淡い希望を胸に抱いて。面談は30分ほどで、いろいろ説明させて頂き、結局、検討してみますということで、その後返事がないというお断りパターンでした。
後で考えると、この立ち上げ直後の段階で出資してもらっていたら、株のほとんどを持たれることにもなってしまい、いくら頑張っても、キャピタルゲインは得られなかったということになります。最初から安易に株を渡さず、じっくり取り組む方がいいのではないでしょうか。
まとめ
事業資金は調達を必死に考えるだけではなく、手持ちの事業資金の範囲で出来る事業は何か無いかを考える方が安全です。その最初の事業をきちんと立ち上げ、収益化してからさらに大きな事業に枠を広げて取り組んでいくのをお勧めします。特にWebで何かする事業はほとんど費用はかからないはずです
また、事業資金だけではなく、起業後の生活資金にも目配りして、ちゃんと1.5年は事業収益があがらなくても生活出来る状態は維持した方がいいでしょう。
日中はどこかで働きながら、副業的に立ち上げていくのがオススメです。
無理せず一歩ずつ進めれば失敗しません。
以上、起業資金を確保し路頭に迷うリスクを減らす2つのアイデアでした。
動画もご覧になってください。